映画を使った実用的なイギリス英語の勉強法

私はアメリカ人ではなくヨーロッパの人と仕事をすることが多く、私自身もイングランドやフィンランド、イタリア等に行く機会がありました。そこで困ったことは、ヨーロッパ圏の人は基本的にアメリカ英語ではなくイギリス英語を使用するということでした。日本で普通に英語を勉強すると、発音や文法、イディオムなどすべてアメリカ式になってしまいます。その勉強では、ヨーロッパ人の言っている事が聞き取れなかったり、言い回しが意味不明になってしまうことがありました。

そのことに気がついたのは2年前で、私はイギリス英語を学ばなければならないと痛感しました。
イギリス英語をメインにした教材は日本でも手に入らないことはありませんが、主流とはいえず、ほとんどの英語の教材はアメリカ英語のものです。ペーパーバックの小説やノンフィクションなどにはイギリス作家のものもあります(ノーベル文学賞をとったカズオイシグロもその一人です)が、私の英語力は100ページ以上の小説を読めるほどのものではありませんでした。

そこで気がついたのが、イギリス人が出演する映画を観たらいいのではないかということでした。
真っ先に思い付いたのが、イギリス人が主人公のシャーロックホームズと007、そしてハリーポッターでした。シャーロックホームズは推理ものなのでちょっと難しそう、ハリーポッターはファンタジーで実用的でなさそう、そう思った私は、007のシリーズを選び、それをショーンコネリーの1作目から順番に熟読ならぬ熟観することにしました。

この勉強法は、大変な効果を発揮しました。ショーンコネリーは厳密にはスコットランド人で訛りが強いですが、007は紳士のため汚い言葉遣いをしないので、フォーマルに使える表現をたくさん学ぶことができました。3代目ボンドのロジャームーアの英語はお手本のようなブリティッシュ・イングリッシュで、女性との掛け合いが多いストーリーはそれゆえに日常で使える表現が満載でした。現代のボンドであるダニエルクレイグも綺麗な発音で、24作あるシリーズすべてが英語学習の宝庫でした。

さらに具体的に勉強法を示すと、それは英語音声に英語字幕で頑張って内容を理解し、2度目に字幕毎に一時停止してその言葉をノートに書き写し、シーン毎に何度も反復してフレーズを覚えるのが効果的でした。アクションシーンは言葉がないので、飛ばしてしまっても差しつかえありません。ボンドが女性たちと甘い言葉をかけあうあたりは超重要です。悪役が兵器や政治の話をするよりよっぽど価値があります。

この映画学習法は、なにも007に限りません。イギリス英語の場合、たとえばヒューグラントが出演する「ノッティングヒルの恋人」や「ラブアクチュアリー」のような映画や、近年では「私のキライなあなたへ」のような映画もよいです。このような映画をたくさん観て、反復練習することで、日本にいてもイギリス英語を使える英語話者になることができました。

2年で、日常会話は差しつかえないくらいには成長できます。
映画が好きでない人にはお勧めできません。この勉強法は、何度も繰り返し見なければ意味がないので、好きこそ物の上手なれということです。

32歳 D.K

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