30日で学ぶ高校英語|Day11【助動詞のおはなし②法助動詞と原義⑴】

助動詞の中でも、後ろに動詞の原形をとり、その動詞に意志・可能性・能力・義務などの意味を付け加えるものを、「法助動詞」ということは、前回の課で扱いました。そして、中学までに習っていた、いわゆる助動詞というものは、この「法助動詞」を指していたものであり、実は現在進行形や受動態をつくるbe動詞、完了形をつくるhave、疑問文や否定文を作ったり代動詞の働きをしたりするdoも、助動詞に含まれていることを扱いました。

今回からは、特に「法助動詞」とされるものについて、中学時代まで扱った内容も踏まえつつ、それぞれの原義をイメージとしてとらえて、柔軟に使えるようにお伝えしたいと思います。

 

未来になじむ助動詞~willshall

【話し手の意志や主語の習性・傾向を表すwill

willは、未来の助動詞としておなじみですが、原義には「話し手の意思」があります。そして、名詞の意味でも「意思」があります。このことから、willには、話し手の意思を反映させる未来という意味となります。

未来の表現として、be going toもwillを習うあたりで習っているかと思います。いずれも未来を表してはいるのですが、willは「客観的には実現可能でなくても、そのようにする意思を有している」という意味で、be going toとは違うものとなります。

 

(例1) I’ll be there by 17:30.

「私は17:30にはそこにいるようにします

この例では、極端な話をすると、列車の到着に5分~10分の遅れがみられる場合でも、自分としては17:30にそこにいる意思がある、という感覚になります。

 

(例2) Will you pick me up at the station tomorrow morning?

「明日の朝、駅で私を乗せてくれ(る意思はあり)ますか

この例では、疑問文として「そうする意思はあるか」というwillを文頭に持ってくることで、「~してくれますか」という依頼を表しています。

 

(例3) Sugar won’t float on water.

「砂糖は水に浮くことはない

この例では、willを習性・傾向を表す語して用いています。砂糖が水に浮く「傾向がない」ということを、will notを用いて表しています。

 

(例4) I won’t talk anymore because I’m tired now.

「疲れているので、これ以上何も話すつもりはない

この例では、話すことについての意思、つまり「するつもり」がないということを、willに否定のnotをつけることで表しています。

 

【必ずそうなるという当為を表すshall

他方、shallには、「必ずそうなる」という話し手の当為を反映させることが原義となっています。このため、「そうなって当然である」というニュアンスが隠れています。

 

(例5) I shall return.

「私は必ず戻ってくる

(例6) Shall I help you?

「(私はお助けして当然ですか→)お手伝いしましょうか」

 

そして、よく「~すべきだ」という表現で用いられるshouldは、shallの過去形です。とはいえ、過去形で「すべきだった」という意味が出てこないのは、仮定法過去により控えめに表現する機能が働いているからです。詳しくは、仮定法過去の課に譲りたいと思います。

 

能力・可能性になじむ助動詞①~can / could

 

canには、「できる」というイメージとなり、能力としてできることや、してもよいという許可についてのイメージまではできるかと思います。もちろん多くの場合はこうした「能力」や「可能」を表していることが多いのですが、「可能」のニュアンスから少し広がって、「ありうる」という言い方をするときにも、実はこのcanが活躍します。

 

(例7) My sister can speak both English and Japanese.

「私の妹は英語と日本語の両方を話すことができる」(可能)

(例8) If you are tired, you can put up with doing the task today.

「もし疲れているなら、今日のタスク処理を延期してもよいです」(許可)

(例9) But you cannot break the deadline.

「でも、締め切りを破ってはいけませんよ」(禁止)

 

ここまでの例7~例9が、中学英語で扱うcanの表現です。そして、以下の例が、「可能性」について言及する場合のcanとなります。ただし、ここで一つ注意があります。

 

(例7’)×Can you speak English? → ○ Do you speak English?

 

ここで、can speakを使って質問してしまうと、相手に対し「話す(身体的・知的)能力があるのか?」というぶしつけな質問になることがあります。あくまでも、Do you ~?を用いて、「話す習慣がありますか」にするほうがよりよい表現方法となりますので、気を付けましょう。

 

(例10)Cars sometimes can do harm to people.

「車は時に人々に傷を与えることもある

…「できる」から「ありうる」の意味につながっています。

 

(例11)Can people in the metropolis always be happy?

「首都に暮らす人々は一体、いつも幸せなのだろうか

…「一体そんなことがありうるのか」という、強い疑いを示しています。ほとんどの場合は、反語的にNoの答えを隠し持つニュアンスとなります。

 

(例12) I think they cannot be happy because they are always comparing to others.

「私には彼らが幸せなはずがないと思う。なぜなら彼らはいつも他人と比較してばかりだからだ」

…【cannot be 形容詞】の語順で、「形容詞の状態になることはありえない」というニュアンスから、「形容詞であるはずがない」という表現になります。

 

また、canの過去形はcouldですが、時制の一致で過去形にする以外は、控えめな依頼や許可のための「仮定法過去」を用いた表現のために用いられることが一般的です。

 

(例13)Could I use the restroom here?

「こちらでお手洗いを使わせていただいてよろしいですか

現在の時点で「実現可能性が低い」または「実現するには自分の意思だけでは難しい」場合などに、過去形を用いることで「できら~したいのですが」という控えめな表現を使うことがあります。これを仮定法過去といいます。詳しくは仮定法の課でお伝えします。

 

なお、過去に何かをすることができた場合は、was (were) able to を使うことが一般的です。

(例14) Once I was able to run fast. 「かつて私は速く走ることができた

※canは継続的な能力、be able to はbe動詞「である」の意味から、一時的な能力、あるいは努力してできるようになったものを表すことが多いで

 

練習問題

16.次の(1)~(5)の文を、日本語の意味になるように書き換えましょう。

(1) He goes to the hospital. 【明日病院に行くつもりだ】

(2) My own car doesn’t move. 【どうしても動かない】

(3) What he said yesterday is true. 【本当であるはずがない】

(4) Can you bring me a piece of paper? 【持ってきてくださいますか】

(5) The cloud is thick. 【厚くなることもある】

 

練習問題15.の答え

(1)”Excuse me. How can I get to the station?”

“Just go straight for five blocks and you’ll find it.”

 

「すみません。駅にどうやって行けばよいですか。」

「5区画分まっすぐ行ったら、見つかりますよ」

 

(2)”We’re going to have a party at his house next Sunday. Are you going to come?”

“I won’t go because I hate him. He’s always speaking ill of others, indeed.”

 

「彼の家で今度の日曜にパーティをする予定なんだ。君も行くかい。」

「彼が嫌だから、行くつもりはないよ。実際、いつも彼は人の悪口を言ってばかりだし。」

 

(3)”I went to New Chitose airport last year. Have you been there?”

“Yes. I was surprised at the number of stores.”

 

「昨年、新千歳空港に行ったよ。あなたはそこに行ったことがあるかな?」

「うん。店の数に驚いたよ。」

 

(4)”I don’t like this taste because it’s too salty.” “Neither do I.”

 

「私はこの味が好きではないね。とてもしょっぱいよ。」「私も(好きではない)。」

 

(5)”The weather report says that it will rain this evening.”

“I have to bring my umbrella.”

 

「天気予報は、今晩雨が降るだろうと言っているよ」

「傘を持っていかなくちゃ」

 

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