英語面接におけるプレゼンテーションの準備の方法

今回は、英語面接、特にプレゼンテーションの場面での準備の仕方を解説致します。
一般的に、日本人はプレゼンテーションが上手くありません。政治家の演説や企業の商品説明を見て比較してみても、アメリカ人とは明確な差があります。幼い頃から、自分の主張を言葉で伝える訓練をしてきたアメリカ人とは、そもそもの下地が違うように思います。それではその差を少しでも埋めるにはどうすればいいのでしょうか。

 

プレゼンは準備が8割

英語面接でプレゼンテーションを課された時、最も大事なのは下準備です。アメリカ人やイギリス人の流暢なプレゼンを見ていると、さも自然と言葉が出て来るかのように錯覚しますが、彼らは入念な下準備をし、明確な構成を元にメッセージを伝えているのです。
これはプレゼンテーションに限らず、ライティングにも通じることなのですが、明確な主張(メッセージ)と、その主張を支え説得力を与える根拠を提示しなければなりません。時間内に必要なメッセージを伝えるには、それを伝えるための枠が必要であり、アドリブやジョークを入れているような人たちも、そこには無駄のない構成がきちんとあるのです。

 

プレゼンの構成の方法①テーマと主張及びhook

プレゼンの構成は基本的にはライティングの時と変わりはありません。パワーポイントなどの発表ツールを使う場合でも、いたずらに画像やアニメーションを入れるのではなく、計算された無駄のない情報(表やグラフなど)を入れるようにしてください。
構成を解説致しますと、まずテーマと主張を明確に述べましょう。これから始まるプレゼンが何のためのプレゼンなのか不明だと、聴衆は興味を持続させることができません。
このテーマと主張と併せて、聴衆の興味を引きそうな話題――英語ではhookといいます――を入れるとさらに効果的です。例えば、環境問題についてプレゼンをする場合、聴衆にとって身近な環境汚染を例にすることで気を引くのです。

 

プレゼン構成の方法②主張の根拠をわかりやすく伝える

主張及びテーマを提示したら、その主張に説得力を持たせる例を示さなければなりません。例えば環境問題をテーマにし、排気ガス規制の必要性を訴えるなら、排気ガスによってどのような弊害が発生しているのかを明確に示す必要があります。それはオゾン層の破壊をデータに示したり、酸性雨の増加を例示したりします。根拠の表し方は様々ですが、重要なのは細かいことを掘り下げて複雑な構成や難単語を使うよりも、シンプルな言葉で、一目でわかりやすいビジュアルで根拠を示すことです。ライティングとプレゼンテーションが違うのはこの点です。ライティングは紙に内容が残り、読み返すことができますが、プレゼンテーションは一回きりです。人間の記憶力や集中力には限界があるので、なるべく簡素で力強い言葉とビジュアルで強い印象を与えることが大事なのです。日本人はこの点が苦手です。意識して聴衆の記憶に残るような言葉やビジュアルを選びましょう。

 

プレゼン構成の仕方③――結論を明確に伝える

最後に結論を明確を伝えます。プレゼンテーションの最も重要なポイントをいくつか抜き出し、最後に要約して伝えると効果的です。もちろんこれはしっかりとした主張と構成が不可欠となります。結論は最後の見せ場です。力強く簡素な言葉で伝えましょう。結論の言葉さえ、面接官の印象に残れば、内容が平凡だったとしても、そのプレゼンテーションは成功と言えます。歴代のアメリカ大統領の演説も、内容は忘れられても、強烈な名言やキャッチコピーは残っていることが多く、そのほぼ全てが、子供でもわかるような簡単な英語で話されています。

 

原稿の作成

構成が決まったら、原稿を作成しましょう。ここでも注意すべきはシンプルな英語で書くということです。複雑な説明は相手に伝わりにくくなります。
原稿を作成したら、それを元に練習をしますが、原稿をベタ読みすること、暗記することはやめましょう。原稿の言葉は、最早生きた英語ではなくなります。プレゼンテーションでは、その言葉を声の抑揚やジェスチャーによって活き活きと再生させなければなりません。
日本人がプレゼンを苦手とする理由の一つがここにあります。原稿に囚われ、生きた英語にすることを忘れているのです。原稿作成は悪いことではありませんが、暗記するのではなく、どうメリハリをつけるのか考えながら読む練習をしてください。内容が頭に入ったら、原稿は捨て、ポイントを記したアウトラインのメモを作成することをオススメします。原稿に記された言葉を一度忘れ、自分の頭で考えた新鮮な英語が口が出るようになることが、最終目標です。

 

まとめ

以上が英語面接におけるプレゼンテーションの攻略法になります。プレゼンテーションはきちんとした構成を元にしなければ、成立しません。人間の頭はアドリブできちんとした構成を構築できるほど、整理されたものではないのです。また、プレゼンテーションはライティングと違って一回きりなので、一度で面接官及び聴衆の心をつかむ説明をしましょう。それには複雑な構成や難単語ではなく。単純で力強い英語が一番なのです。
最後に原稿に記した文章ではなく、自分の頭で考えた生きた英語で伝えることを心がけましょう。

S・D

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